基本情報 ‐ エメラルドドラゴン (SFC)
作品概要
PC88の名作エメラルドドラゴンの、家庭用機への良移植として有名なPCエンジン版を元にして作られた更なる移植版。現時点では最後発の作品でもあります。
ハードの性能差から演出面でのスケールダウンが否めず、正直「劣化移植」の評判もやむなしといったところなのですが、ビジュアルシーンに頼れなかったぶんドット絵の精度は極まっており、また移動や戦闘も快適でストレスがなく、いち作品としてのクオリティは低くはありません。
基本事項
- セーブデータは3つ。どこでもセーブ可能
- タイトルで「A/Bボタン」で一番上のデータをロード
- 道具の「ツール」は装備と通常アイテムのこと
- 道具の「アイテム」はイベントアイテムのこと
- 移動時「Lボタン」で相談のショートカット
- 移動時「Rボタン」でMAPのショートカット
- アトルシャンが戦闘不能になるとゲームオーバー
- アトルシャン以外の戦闘不能は戦闘後にHP1で自動復帰
- 宿屋に泊まるとイベントが起こることがある
- 離脱する仲間はちゃんと装備を置いていく
レベル構造
敵を倒した経験値でレベルが上がるのはアトルシャンとタムリンの2人のみで、ほかの仲間はストーリー進行や再加入時に上昇します。ひとつだけ任意イベントのパターンもあり。
隊列順序
単なる並び順ではなく、戦闘時の行動順を決定する割と重要な要素。基本的にAGLの高い順にしておくのがいいでしょう。デフォルトのままアトルシャンが先頭だと損をします。
魔法
- MP的な概念はない
- 戦闘中にしか使用できない
- 命令で使用させることはできない
- レベルで習得していくが特に通知はない
- 習得魔法を「状態」等で確認することもできない
上記が魔法の特徴。要するに使用は完全にAI任せとなります。
戦闘中のメッセージが省かれたために名称の確認すらできず、特にタムリンは気が付いたら何か新しい魔法を使っているな?という感じになります。かなり適当ですが、それで困ることも特になかったり。
ドラゴンチェンジ
Eグレイス | 効果 | 消費HP |
---|---|---|
銀のうろこ | 周囲の敵に95ダメージ | 最大値の50% |
紫龍の水晶 | 敵全体に500ダメージ | 最大値の60% |
黄金の牙 | 敵全体に1000ダメージ | 最大値の70% |
黒龍の爪 | 敵1体に即死攻撃 | 最大値の80% |
赤龍の角 | 敵全体に3000ダメージ | 最大値の90% |
SFC版限定の要素。アトルシャンのHPが90%以上あれば、「ドラゴン」コマンドで選択したエメラルドグレイスに応じたドラゴンにチェンジでき、「敵全体に約100のダメージ」→「色に応じた攻撃」→「色に応じた割合のHPを消費」→「元に戻る」という流れになります。ただ、アトルシャンの戦闘不能がそのままゲームオーバーになることを考慮すると、デメリットのほうが大きいかもしれません。
PCエンジン版との違い
- ビジュアルシーンがほぼ消滅
- そのぶんドット絵の表現が細かくなっている
- 多くのサブキャラの顔グラがカットされている
- フィールドと町などの施設が明確に分けられた
- アトルシャンとタムリン以外にもレベルの概念
- 多くのアイテム名の変更
- アイテムはパーティー一括管理に
- 預かり所は消滅
- 戦闘中の詳細メッセージが非表示に
- ダンジョンが全体的に簡略化
- 一部ストーリー展開の省略・変更
- ○○の章のサブストーリーの消滅
- カジノがイベント的に変化
- ゴーストタウンの追加
- 一部キャラの死因の変更