基本情報 ‐ ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣
作品概要
ファイアーエムブレムシリーズの初代作。
発売当時はオペラ調の豪華なCMでも話題になりました。今ではCM冒頭の「超大作」の文字がまったく誇張に感じないシリーズへと成長したのは個人的に感慨深いところです。
以降、この初代作はSFCの紋章の謎の第1部として一度、さらにDSの新・暗黒竜と光の剣で二度のリメイクが成されています。以下、有名なSFC版を基準に比較しながら本作特有の仕様を解説していきます。
味方ユニットの数
大きな変更点の1つ。SFC版では容量の問題で抹消されてしまった「伝説の5人衆」の存在があります。
- タリスの大僧正「リフ」
- ガルダの大海賊「ダロス」
- グルニアの巨壁「ロジャー」
- 軟派な色男「ジェイク」
- ディールの動く要塞「ベック」
せっかくなので、本作をプレイするならこの5人を率先して使ってみることをおすすめします。このほか、最終章ではやたら強いガトー様もユニットとして使用可能です。司祭のくせに守備力15とかあります。
章の数
こちらも重要な変更点。同様に容量の問題で削られてしまったマップがあります。
- 4章 そうげんのたたかい
- 9章 ペラティのかりゅう
- 13章 グルニアのもくばたい
- 18章 グルニアくろきしだん
- 21章 けっせん マケドニア
上記の5つが該当マップ。SFC版しか知らない人なら新鮮な気持ちで臨めること請け合いです。中でも21章は結構な高難易度かつ、ドーピングアイテムの秘密の店もある重要なマップとなっています。
出撃準備
可能なことは「各ユニットのレベルとHPと持ち物の確認」のみで、アイテムの整理やお店の利用、出撃位置の入れ替えといったことはできません。また、仲間がいる限り規定人数以下での出撃も不可となっています。
アイテム所持は4つまで
武器欄と道具欄には分かれておらず、司祭でも魔道書と杖を含めて4つまでしか持てません。
輸送隊ではなく預かり所
輸送隊は存在せず、持ちきれないアイテムは各章に存在する預かり所に預けることになります。最高40個まで。宝箱や敵のドロップで持ちきれない場合は預かり所に飛ばすことができますが、買物中に利用することはできません。
戦闘情報はメーター表示
戦闘中の情報は「命中率、攻撃力、守備力」の3点が「メーターで」表示されるのみ。必殺率は表示されません。
クラスチェンジ
- ソシアルナイト ⇒ パラディン
- ペガサスナイト ⇒ ドラゴンナイト
- 傭兵 ⇒ 勇者
- アーチャー ⇒ スナイパー
- 魔道士・僧侶 ⇒ 司祭
- アーマーナイト ⇒ 将軍(ジェネラル)
- ハンター ⇒ ホースメン
レベル10以上でそれぞれの転職アイテムを使用してクラスチェンジ、という点は同じなのですが、アーマーナイトと将軍(ジェネラル)、ハンターとホースメンの関係はまだなく、いずれも転職とは無関係のクラスとなっています。
また、クラスチェンジ時のステータスボーナスは加算されるのではなく、そのクラスの基礎値に達していないものだけ底上げされる仕様です。詳細はクラス基礎値をご覧ください。
ナイト系
騎乗クラスには「おりる」の概念がなく、屋内戦であっても騎乗したまま戦うことができます。また、騎乗時でも剣を扱うことができ、SFC版よりも汎用性が高まっています。同様にアーマーナイトも剣が扱えますが、逆に将軍は槍が扱えず、剣でもサンダーソードだけ使用不可となっています。
魔道書の威力
力=魔力と換算はされず、また敵の魔法防御も一律「0」なので、要するにダメージは固定となります。つまりは魔道書の性能に依る部分が大きくなるため、このお陰でリフによるガーネフ撃破が可能になります。
僧侶の経験値取得方法
杖を振るってではなく、敵の攻撃を耐えるとその敵の経験値が入るというマゾ仕様になっています。うまく砦の上で盗賊に攻撃され続ける状況にできれば序盤でも一気にレベル20まで上げられます。
シューター
SFC版では長射程・固定配置の敵専用職でしたが、本作では通常ユニットとなっています。アーチャーとアーマーナイトを足したような性能で、移動力は全ユニット中最低の「4」。しかし、最強武器のエレファントはグラディウスやパルティアらの神器に匹敵する威力を誇ります。これはもう使うっきゃありません。
マムクートと竜石
SFC版の変身制ではなく、普通の武器と同じように竜石を使用して戦います。回数は無限です。ただし、攻撃力も通常武器と同じ扱いであり、相手の守備力を無視することはありません。また、竜石自体に守備力を上げる効果があるためか、レベルアップで守備力が上がらない成長率になっています。
宝箱と敵盗賊
敵盗賊に宝箱を奪われた場合、SFC版ではその盗賊がマップから離脱する前に倒せば回収可能でしたが、本作では宝箱を空けられた時点で消滅、回収不可となります。ただ、敵盗賊は扉を開けることはできません。
増援の仕様
まず、基本的に出現時の通知はありません。該当ターンの敵フェイズに唐突に出現します。
また、出現ポイントを塞いだ場合、SFC版では次のターンに持ち越しでしたが、本作の場合は消滅となります。例えば5~7ターンの間だけ増援が出るポイントがあるとして、その間にそこを塞いでいた場合、SFC版では増援の出現が8~10ターンに持ち越されるだけでしたが、本作ではもう出てこないということです。
敵の同時出撃最大数
一度にマップに出れる敵の数は「19体+ボス」が最大となります。
これを利用して敵を最大数いっぱいにしておけば、章によっては増援出現ポイントを塞がずに増援出現ターンをやり過ごすことが可能です。8章や17章、18章あたりは有効かもしれません。
アイテムいろいろ
- ナイトキラーにパラディンへの特効がない
- ファイヤーガンに飛行系への特効がない
- ウォームは通常射程の魔法。命中は低いがオーラに次ぐ威力を持つ
- メリクルはマルス専用かつ、レベルアップ時の上昇値が確率で増加する効果
- メリクル、グラディウス、パルティアに獲得経験値2倍の効果はない
- 武器の耐久が尽きると「こわれた〇〇」にはならずに消滅する
- ハマーンが「レイピア、メリクル、グラディウス、パルティア、エクスカリバー、オーラ」の6点には効かない
- ほしのオーブの効果は武器の耐久が減らないのみ。成長率は上昇しない
- ひかりのオーブの効果は敵の地形効果を無視するのみ。必殺や特効を無効化はしない
- だいちのオーブに支援効果はない
メリクルの正確な効果は「レベルアップ時のステータス上昇の+1が+2になることがある」です。そこまで頻発するわけではありませんが、運が良ければ「力・運・守備力・HPすべて+2」なんてパターンもあり得ます。
闘技場
シリーズ主流の仕様とはやや異なり、総合的に厳しいものになっています。詳しくは闘技場の項を。
顔グラフィック
当然ながらSFC版とは大きく異なります。
まず目立つのは使い回しの多さ。シーザとラディ、ナバールとミシェイルは双子で、ゴードン、ウルフ、ザガロ、トーマスに至っては4つ子です。使い回し以外でも、マルスは根暗でアベルは出っ歯でオグマはジャングルの王者で、アストリアは堂本光一でチェイニーはキャッツアイで、ミシェランとトムスはぬけさく先生を彷彿とさせます。
ほとんどのキャラが劣化している中、マチスだけがSFC版より凛々しい顔をしています。