黄昏のオード レビュー

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シンフォニックRPG

機種 プレイステーション
ジャンル RPG
発売元 トンキンハウス
発売日 1996年12月27日
評点   (3点)

プレイステーションの誇るいわくつきのRPG作品。
音楽を前面に主張したシステムや世界観、また自分の好きな弘司さんのキャラクターデザインも手伝って、購入時は「自分にとっての隠れた名作発見かも…」などと気持ち悪い考えを持つまでに期待してしまった本作です。

ところがほどなくして判明する通り、プレイステーションでは「某アンシャントロマン」「某里見の謎」と並んで称されるほどの問題作。そのあたりは他のレビュアーさんに任せ、ここは良いところを見つけてみようと思います。

まず、命中率がとってもリアル!
敵もこっちも生き物です。相手が自分に危害を加えようと向かってくるならば、それを避けようとするのは自明の理。攻撃がまず命中するなんてのは、本来ならば余程の実力差があってのことでしょう。
本作はそのあたりをとても如実に再現し、敵味方共々命中率がだいたい5割以下に抑えられています。パーティーが4人いれば、全員の攻撃が命中するなんてのはもう珍しい部類。あと一撃!という敵にこちらの攻撃が全部外れて反撃を食らうなんてのはまだ怒りが沸くぐらいで済みますが、敵も含めた全員の攻撃が外れて何事もなく1ターンが経過したりするとなんだか脱力感に襲われて、今日はもういいやととりあえず布団に入りたくなります。

また、味方の行動もとってもリアル!
味方だって一人の個性溢れる生き物です。常に命令通りに行動してくれるなんて、そんな保障はどこにもありません。ひたすら命令に従順なこと、それは確かに大事なことなのですが、昨今の社会で求められているのは、自発的、能動的かつ臨機応変に対応できる柔軟な人物。状況に応じて機転を利かせ、相手の行動の常に先を読み先手を取る。例え命令違反になったとしても、自分が本当に正しいと思った上での行動であったならば、それはそれで褒められるべき行為なのではないだろうか?そう、例えスクリーンでも、スクリーンでも、スクリーンでも…!
でもさすがに6回連続でスクリーンとかやられると、とりあえず布団に入りたくなります。

そして、ノスタルジックな戦闘BGM!
戦闘のBGMが太鼓のリズムのみという、非常に硬派なスタイルを採っています。これは吟遊詩人という主人公の職業を考慮した演出であり、この控えめなリズムのお陰でリュッケルトの「個性的な」歌声がより一層映えます。
また、この「リズムのみ」という構成が奇しくも名作「迷宮組曲」の1回目のボーナスステージを彷彿とさせ、ノスタルジックな気分にも浸らせてくれます。思えばどちらも「音楽」に主題を置いた作品。何か通ずるものがあるのでしょう。布団に入りたくなります。

リュッケルト

真面目に愚痴らせていただくと、本当にレベル上げが苦痛な作品でございました。自分は大抵の作品でレベル上げも楽しめるマゾい人種のはずなのですが、前述した壊滅的命中率と、唯一全体攻撃のできる「歌」の発動がなぜかターンの最後という仕様のお陰で、RPGのキモとなる戦闘が「快適」や「痛快」などの言葉とは程遠い位置にあり、レベル上げというか、そもそも戦闘自体が面倒くさいというのが正直なところでした。これってRPGとして致命的…。

反対に、他でよく言われているメガドライブレベルのグラフィックや、前衛的な歌声はむしろ個性として光っていたと思います。そして一番褒めどころはやはりキャラクターデザインでしょう。弘司さんの絵柄が素敵なのはもちろん、ステータス画面で全身の一枚絵が、しかも加入任意のギルドの面々にまで用意されているというのはかなりの力の入れようを感じます。この絵が活きる内容であったなら、どんなに素敵な作品になっていたことでしょうか…。

たまにセーブデータを覗くことはあっても、セカンドプレイは絶対にないと断言できる作品です。
戦闘の快適さって本当に大事ですね。

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