邪聖剣ネクロマンサー レビュー

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最強の武器とはこうあるべき

機種 PCエンジン
ジャンル RPG
発売元 ハドソン
発売日 1988年1月22日
評点   (8点)

PCエンジンのRPGには「桃太郎伝説」のような可愛らしい作品もあるのですけれど、個人的にはこう、なにか「エグい不気味さ」のイメージを持っていまして、例えば「死霊戦線」とか「幻蒼大陸オーレリア」といった作品をプレイする度に、「ああ、いかにもPCエンジンだよなー」という妙に納得した感想を持ってしまいます。

そんなイメージを持つようになってしまったのは、もちろん本作の影響なのでしょう。「夜 一人では遊ばないで下さい」というメッセージの添えられたCMや、エイリアンっぽいけれど正直よくわからない生物の描かれたパッケージがとにかく印象的で、幼い自分に「PCエンジン=不気味」という図式を容赦なく植えつけました。今もこの印象は拭えていません。

また、RPGとしてのゲームバランスもこれまた印象的。単語で表すならまさに「豪快」「大味」といったところで、例えばひとつのエリアの敵に「楽勝!」というくらいまでレベルを上げたとしても、次のエリアに進むと「え?」というくらいの苦戦を強いられ、しかしそれでもどうにか新しい街に着いて装備を新調してみると、さっきまで「え?」だった敵とどうにか対等に戦えるいるという…。要するに数字の影響力が大きいのですね。装備を新調することの重要性をこれだけ訴えるRPGというのも珍しいのではないでしょうか。

そして、特筆すべきはタイトルの邪聖剣「ネクロマンサー」の威力ですよ。
前述のように、とにかく装備の性能が影響するバランスです。1人の武器の新調が劇的な戦力アップとなるのです。とはいえ、数値だけ見るとその増加量は20~40程度のもの。この程度の数値でも戦局を左右すると思ってください。
そんな中、準最強の武器レジェルダーの攻撃力が300なのに対し、ネクロマンサーの攻撃力はなんと「500」。しかもこのレジェルダーは軽い隠し武器のため取り逃すことも多いです。そうなるとその前のサクシードは200なので、実に300の増加となります。繰り返しますが、30の増加で戦局が変わるバランスの中、300の増加です。
この攻撃力を初めて手にしたときは、もう「強い」というよりも「何これ?」といった感覚で、逆に何か間違ったことをしてしまったのではと無駄に不安に陥りました。当然、入手以降のバランスもそれなりに調整されているとはいえ、この入手時の衝撃を超える武器を持ったRPGには、未だに出会っていないかもしれません。

一貫したダークな雰囲気と、この豪快なバランスの相性は案外に良く、仲間が勝手に逃げ出すという理不尽な展開や、無駄にややこしいパスワードも、「こういう作品だから」ということで不思議に受け入れることができました。
また、軽いネタバレになってしまいますが、エンディングが…。「魔王を倒す」という王道的なストーリーの一方で、作品の色を損なわない、実に見事な後味を演出します。ある程度は人を選ぶ内容でしょうが、好きな人にはたまらない、PCエンジン初期を代表する秀作だと思います。

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