港のトレイジア レビュー

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残るものがある

機種 メガドライブ
ジャンル RPG
発売元 日本テレネット
発売日 1992年2月14日
評点   (7点)

貴重なメガドライブのRPG作品。まず飛び込んでくるのどかな港の風景と耽美なBGMに迎えられ、普通のRPGとは違うものを感じ取った人も多いのではないでしょうか。

タイトルにもある「トレイジア」とは主人公であるロイの恋人の名前で、そんなトレイジアを置いて旅に出るロイの目的は「魔王を倒す」のようなスケールのものではなく、「外の世界が見たい」という純粋なもの。旅とは何か、冒険とは何か。そんなことを改めて確認させてくれるようなRPG、それが本作「港のトレイジア」です。

そんな上々の滑り出しを見せる本作ですが、残念ながら世間の評価はあまり芳しくありません。

冒頭で一緒に旅立った叔父と別れる顛末が説明書にしか書いていないため開始直後に「あれ、叔父は?」となってしまうのはまあいいとしても、例えば下手にドラゴンスレイヤーに触発されてしまったような画面は狭っ苦しく、右側に表示されるコマンドメニューは独創性を出そうとして失敗し、妙に使い辛くなっています。
戦闘はこれまた下手に魍魎戦記MADARAに触発されてしまったかのようにまどろっこしい上、どんな敵も直接攻撃しかしてこないので戦略性もなく、おまけに杖の複数装備によって防御力が簡単に上げられてしまうので、もはや完全な「作業」と成り果てています。

他にも動きがカクカクしている、価値不明のアイテムが大量にある、明らかに未完成な部分がある、第3章がいろいろ破綻している、大事な場面で誤字があるなど問題点を挙げればきりがありません。一度でもデバッグしたのか?とこちらを不安に陥らせる完成度はどう考えてもクソゲーレベル。大抵の人は第3章を終えるまでに売るか捨てるか破壊するかをしてしまうことでしょう。

しかし、本作の本質は第4章以降のストーリーにあります。
はっきり言って、ストーリーだけが際立っている本作。それだけ聞くと、タイトルのこともあってロイとトレイジアの素晴らしい純愛物かと思うかもしれませんが、それも少し違います。いや、純愛には違いないのですけれど、本作にはもう一人、バネジーという女性が登場するのですが、彼女の存在がもう…。

間違っても大作のスケールではないし、主人公たちもそれなりに大仕事をやってのけますが、やはり世界を救うような規模のものではありません。それでも、エンディングまでたどり着いたときにはなにか残るものがある、個人的には「隠れた名作になりそこねた」作品だと思います。システム面がせめてもう少しまともだったらと本当に願ってやみません。

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