倫敦精霊探偵団 レビュー

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あの頃は、街が「世界」だった。

機種 プレイステーション
ジャンル RPG
発売元 バンダイ
発売日 1999年5月20日
評点   (7点)

プレイステーションの可愛らしい探偵物語。
スラム街に住んでいた主人公の少年は、ある日ひょんなことから名探偵のエヴァレットに助手としてスカウトされ、同じく助手となるツンツン娘や幼い相棒と共に、産業革命真っ只中の19世紀の倫敦を駆け回ります。

探偵ものということで最初はアドベンチャーかと思いきや、実際はレベルや装備品、必殺技まであるれっきとしたRPG。しかしやはりというか戦闘の比重は少なめで、他にも限られた移動範囲や、宝箱を登場させない仕様(落ちているアイテムは点が光っているだけ)などからも、ストーリー主導の作品と感じさせます。

倫敦精霊探偵団

物語は章仕立てで、各章の冒頭には優しいBGMと共にこんな感じで一枚絵が表示されて非常に良い感じ。倫敦という舞台からも世界名作劇場のような雰囲気があり、アニメの原作があったとか、もしくは後にアニメ化されたとかそんな話があっても不思議じゃないと思えます。
ただ、各登場人物や、物語自体にも掘り下げというか説明不足に感じる部分がやや目立ち、そういう意味でも原作があったほうが納得できたかもしれません。章によっては「え、これで終わり?」というくらいあっさりしていることもあり、グラフィックが綺麗なぶん、もうちょっと語ってくれてもいいのになと不満を感じることも。

また、RPG部分。確かに作品として戦闘の比重は少ないのですが、エンカウント率は決して低くはありません。それどころか理不尽な連戦を強いられることもあるので、ストーリー主導ならもう少し控えめでも良かったのではないかと。基本的にお金は余り気味ですし、レベルもサクサク上がるので難易度は高くないのですけれど。

もうひとつ、ダンジョンの構成もちょっとこの作品に似つかわしくなく、全体的に複雑かつ迷いやすい構造になっています。特にラットキングの下水道や中華街のアジトは自分の位置を見失うこと必至。同じPSの「ブレイヴ・プローヴ」を思い出すほど極悪です。序盤に屋根裏部屋からとりあえず屋上に出てみて、そのあまりの広さに「バグってる?」と思った人も多いのではないでしょうか。
半面、二度訪れることになる精霊世界の雰囲気は大変素晴らしく、特に二度目の訪問時はどこか退廃的な世界観が秀逸で鳥肌物です。延々と同じ景色が続く下水道と同じ作品とは思えません。ここはぜひ訪れてみてほしいと思います。

雰囲気ゲーとしてよく名前の挙がる作品だけに、RPGとして楽しむよりは、可愛らしいお話と雰囲気を楽しむ類のものでしょう。人によってはこの「倫敦」という漢字表記だけで食指が伸びるのではないかと思います。前述のように説明不足な部分があるのである程度の脳内補完力は求められますが、各キャラクターはよく立っているので、設定に惹かれた部分があるのなら迷わずプレイしてみることをおすすめします。

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