アークザラッド3 レビュー

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良くも悪くも洗練された

機種 プレイステーション
ジャンル シミュレーションRPG
発売元 SCE
発売日 1999年10月28日
評点   (8点)

前作・前々作同様、やはり発売10年以上経ってからのプレイとなります。
舞台は前作から3年後の同世界ということで、まあ前作のラストで世界はあんななっちゃったわけですけども、それでも人々は復興しながらたくましく暮らしていて、そんな中、世界があんななっちゃっていたときにハンターに助けられたという過去を持つ少年が、やがて自分もハンターを志し、仲間たちと世界に飛び出していくという冒険譚なお話。

初印象としてはまずグラフィック全般が一新されて、キャラクターもかなりスマートになり、パッと見別のシリーズのようになりました。システム面も整備され、アイテム欄は分別されて使いやすく、装備はアクセサリー欄がひとつ増え、範囲攻撃は敵のいないところでも基点にできるなど、前作で不便に感じた箇所が見事に改善されました。特に範囲攻撃の改善は劇的です。

主人公のアレクと親友のルッツを中心に、主要キャラ全員が十代というシリーズ初のフレッシュ(死語)な構成となっています。というかこれまでが濃すぎたんですよね。ゴーゲンとかイーガとかチョンガラとかグルガとか…。
なので各イベントの諸所には若干子供っぽさも見られますが、それ以上にこれまでになかったような明るいコミカルなやりとりも目立ちます。主人公のアレクも勇者等の特別な存在というわけでもなく、あくまでもハンターを志し、世界へと飛び出していく少年ということで、そこに描かれるのは冒険を通じた成長模様。ハンターになったばかりの頃はヒヨッ子扱いだった彼が、物語とともにちょっとずつ一目置かれ、やがて有名なハンターになっていく様は、ある意味当然の展開といえども目を細めたくなります。

全体の印象として、アイテムの総数とか移動できるマップの数とか、そういったボリュームがかなり抑えられているように感じます。といってもそれは無駄とも思えるくらい膨大だった前作に比べての話で、言うなれば適切量になったというところ。シリーズも3作目に達し、開発陣もそれとなくコツを掴んできて、いろいろな力加減が分かってきたんだろうなぁというところでしょうか(上から目線)。

そもそも本作は予想以上の人気から急遽発足した続編、という経緯があるようです。
発売間隔が「1」⇒「2」に比べて「2」⇒「3」はその倍なので、あくまで推測の域とはいえ、余裕めでじっくり開発できたのではと勝手に想像しています。なんていうか完成度が異様に高いのです。どこか荒削りな壮大さを感じさせる前作に比べ、こじんまりと本当にうまくまとまっている印象で、逆に言えばやんちゃな魅力が減ってしまったという部分も。ちょうどキャプテン翼の「2」⇒「3」への進化に似ていると思います。

完成度の向上は当然素晴らしいことなのですけれど、例えばPCエンジンの怪作「邪聖剣ネクロマンサー」は、ある町で付近の敵に楽勝できる強さになったとしても、次の町へ着くとその付近の敵にはまったく敵わなくなり、それでもどうにかその町で武器を新調するとまた戦えるようになるという極端なゲームバランスをしていますが、それが逆にひとつの魅力になっていたりもします。

もちろんゲームバランスが悪いのが良いということではなく、そこには簡単に見分けることのできない要素も加わってこそ初めて偶発的な魅力となるのでしょう。前作「2」もどちらかといえばこのタイプに近いところがあって、過剰なまでに増大したアイテム数、移動範囲、ストーリー、サブイベントなどが見事にうまい具合に絡まり、世間でも「名作」と評される結果が生まれたのだと思います。そして前作の偶然性もある魅力と本作の完成度を前面にした魅力を比べた場合、やはり前作に分があるかなーと。

Way to the Earth

どうしても言っておきたいのがこの「Way to the Earth」という歌の存在で、ギルドの依頼を順調にこなしていれば、88番の「歌姫のバックダンサーを探して」で初めて聴くことができます。
歌手志望の依頼人ライアのバックダンサーをシェリルとマーシア(とアンリエッタ)が勤めるという内容で、依頼の軸は要するに簡単なミニゲームなのですけれど、会話を読むだけで30分以上かかるという相当力の入ったもの。そのときにライアが歌うのがこの歌で、突然実声が流れる展開にビックリしつつも、その優雅さに大変衝撃を受けました。FF6のセリスのオペライベントみたいで非常に印象に残ります。

またこの歌はエンディングでも英詞バージョンで流れ、ムービーを鮮やかに彩ってくれます。
今でこそこういう歌で締めるエンディングも増えましたけれど、エンディングでいきなり初めて流れるのではなく、こういう途中のイベントで一度聞かされたりしていると、印象もまただいぶ違ってきますよね。

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