聖夜物語 ANEARTH FANTASY STORIES レビュー

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4つのプロローグ

機種 PCエンジン CD-ROM²
ジャンル RPG
発売元 ハドソン
発売日 1995年12月22日
評点   (7点)

95年の末という、PCエンジンの中ではかなり後期に当たるRPG作品です。タイトル的にあと2日どうにか粘れなかったものでしょうか。

とある聖夜に、一人の赤ん坊が教会の前に置かれるところから物語は始まります。マルチシナリオを謳っていて、このあと誰が通りかかったときに「泣く」かによって里親が異なり、序盤の内容と主人公の職業が決まるというなかなか斬新な冒頭です。

通りかかるのは盗賊のおっさん(と3人の娼婦)、魔法使いの爺さん(と犬)、流浪の剣士の3組で、一度も泣かなければ堀北真希似の教会のシスターに拾ってもらえます。
その後はそれぞれの里親の元すくすくと成長し、15歳の頃に転機となる事件が起きて旅に出ることになり、自分と職業の被らない三人の仲間と物語を進めていくことになります。

他、大きな特徴として「戦闘回数が限られている」というのがあります。クロノ・トリガーのように決められたポイントで戦闘が発生し、一度倒したら復活することがありません。また経験値の概念がなく、戦闘中に取った行動の回数がそれぞれのパラメータの上昇に繋がるので、わざと防御を繰り返すなどをしてパラメータを強化する必要があります。正直このへんは非常にクセの強い仕様だと思うので、それなりの覚悟が必要になるかもしれません。

また魔法のシステムも少し特徴的で、14種類の「ホリクス」という魔法の源から、それぞれ決められた数を消費して使用します。中盤以降は「恒久ホリクス」という物が手に入り、これがあるとそのホリクスは無制限に使えるようになります。サガフロンティア2のツールとクヴェルに似ているかもしれません。

小説版ありき?

冒頭の選択、本来ならば堀北真希似のシスターに拾ってもらいたいところですが、自分はプレイの前に本作より以前の物語を描いた飯淳さんの小説「アヴァタークの魔剣」を読んでいたため、剣士以外は考えられませんでした。

というかこの作品、小説版を読んでいない人は若干置いてけぼりを食らったのではないでしょうか?

いや、小説版はあくまでノベライズであって、公式の設定ではないという位置付けなのだとは思いますが、ところどころのイベントシーンや台詞、例えばギアとの戦闘時の何気ない一言など、小説版を読んでいないと伝わらない…というか「は?」という代物もあるかと思うのですが、その辺どうなのでしょう。

小説版から入った身としては、ストーリーはかなり好きな部類に入ります。ですが当然小説と本作を合わせてひとつのストーリーなので、どちらが欠けてもダメなのです。サターンで一度リメイクされていますが、ストーリーを小説版から始める「完全版」としてまた何かでリメイクさないものでしょうか。このどこか気品を感じる世界観、このまま埋もれてしまうのは惜しいと思います。

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